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スマートフォン依存が引き起こす?顎関節症患者急増の理由

ここ数年、顎関節症(がくかんせつしょう)を訴える方が増えているといわれています。
顎関節症とは、口を開けるときや咀嚼するときに顎関節に痛みや違和感を感じる症状のことを指しますが、その原因は実にさまざまです。
特に注目されているのが、スマートフォンの長時間使用による影響です。
私たちの生活に欠かせない存在となったスマートフォンやパソコンですが、日常生活の何気ない習慣が実は顎関節症の原因となっているかもしれません。

例えば、スマートフォンを長時間見つめる姿勢が悪く、首や肩に負担がかかることで顎関節にも影響を及ぼすことがあります。
さらに、緊張状態が続くことで無意識に歯を食いしばったり、奥歯を噛みしめる癖がつくことも少なくありません。
こうした習慣を見直すことで、顎関節症の予防や症状の改善に繋がるかもしれません。

この記事では、顎関節症の症状や原因となる生活習慣について詳しく解説し、普段から心がけたい予防対策をご紹介します。
老若男女問わず、誰にでも役立つ情報をお届けしますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.日常生活における、顎関節症の要因とは
顎関節症(がくかんせつしょう)は、あごの関節や周辺の筋肉に異常が生じる病気です。
以下のような代表的な症状が一つ以上ある場合、顎関節症が疑われます。

①口を開けたときに音がする
②口を開けると、あごの関節や周囲の筋肉に痛みが出る
③口が思ったように開かない
顎関節症の原因は一つに決められるわけではなく、日常生活の中であごへの負担が積み重なることで発症します。
あごに負担をかける要因としては、以下のようなものが考えられます。

●歯ぎしり・食いしばり・上下の歯を接触させる癖
ストレスや緊張が原因で、無意識に歯をぎしりしたり、食いしばったりすることがあります。
これが続くと、あごの関節や筋肉に過度の負担がかかり、顎関節症の原因となります。
また、普段から上下の歯を接触させる癖がある人も、あごに負担をかけてしまうことがあります。

●うつぶせ寝・頬杖
うつぶせ寝や頬杖をつく習慣も、あごに負担をかける要因です。
うつぶせ寝は、頭の重みであごに圧力をかけ、関節や筋肉にストレスを与えます。
頬杖をつくことも、片側のあごに偏った負担をかけるため、顎関節に悪影響を及ぼすことがあります。

●ストレスによる行動変化
行動制限等によるストレスで、歯ぎしりや食いしばりが増えることがあります。
ストレスが溜まると、無意識に歯をぎしりしたり食いしばることが多くなり、あごに負担をかけます。

●マスクの影響
マスクをする時間が増えたことで、下あごを動かしてマスクのずれを直したり、息苦しさを解消したりすることで、あごへの負担が増した可能性があります。
また、マスクをしていたことで口を大きく開ける必要がなくなり、口が開かなくなっても気づかず、顎関節症が慢性化することもあります。

●スマートフォンの使用
スマートフォンの使用時間が増えたことも影響しています。
スマートフォンを使用する際は、下を向いて猫背になることが多く、前かがみの姿勢が続くことであごに負担がかかります。
さらに、無意識に上下の歯を軽くかみ合わせて、下あごが前に出ないように抑えようとする動きも、あごに負担をかける原因となります。

2. スマートフォンを使用する際の正しい姿勢
スマートフォンを使う時間が増える中で、適切な姿勢を保つことは顎関節症や他の健康問題を予防するために非常に重要です。
以下に、スマートフォンを使用する際の正しい姿勢についてのアドバイスをまとめました。

  1. 目の高さにスマートフォンを持つ
    スマートフォンを使用する際、できるだけ目の高さに持つようにしましょう。
    これにより、首や肩に余分な負担がかからず、自然な姿勢を保つことができます。
    目の高さにスマートフォンを持つことで、前かがみになることを防ぎます。
  2. 首をまっすぐに保つ
    スマートフォンを見るために首を前に傾けると、首や肩の筋肉に大きな負担がかかります。
    首をまっすぐに保ち、スマートフォンを目の高さに持つことで、首の筋肉への負担を軽減できます。
  3. 肩をリラックスさせる
    スマートフォンを使っているときに肩が上がってしまうと、肩や首に緊張が生じやすくなります。
    肩をリラックスさせ、自然な位置に保つことを意識しましょう。
  4. こまめに休憩を取る
    長時間スマートフォンを使用することは避け、こまめに休憩を取るようにしましょう。
    休憩中に首や肩を軽くストレッチすることで、筋肉の緊張を和らげることができます。
  5. 背筋を伸ばす
    椅子やソファに座ってスマートフォンを使う際は、背筋をまっすぐに伸ばすことを意識しましょう。
    背もたれにしっかりと背中をつけ、正しい姿勢を保つことが大切です。
  6. 両手でスマートフォンを持つ
    片手でスマートフォンを持つと、片側の肩や腕に負担がかかりやすくなります。
    できるだけ両手で持ち、バランスの取れた姿勢を保つようにしましょう。
  7. スマートフォンスタンドを活用する
    長時間の使用が予想される場合は、スマートフォンスタンドを利用するのもおすすめです。
    スタンドを使うことで、手や腕に負担をかけずに目の高さでスマートフォンを使用できます。

オススメストレッチ動画

スマートフォンの正しい使用姿勢を心がけることで、首や肩、そして顎への負担を大幅に減らすことができます。
目の高さに持ち、首をまっすぐに保ち、肩をリラックスさせることを意識しましょう。
こまめな休憩と適切なストレッチも、スマートフォンの使用による身体への負担を軽減するために重要です。
正しい姿勢で快適にスマートフォンを利用しましょう。

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